YouTubeでカットを覚える? #人材育成 #カット講習

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みなさん、こんにちは。

美容室スプラッシュの小林誠です。

 

今の時代はどんな技能でもシンプルに、簡単に身に付けられる時代です。

シンプルにと言っても、実際は自分が身に付けた技能を活かして、たくさんのパターンを瞬時に判断する能力が身に付かなければなりません。

そのためには継続がキーポイントになります。

「継続は力なり」という言葉の通り、継続することで、たくさんの応用が身に付きます。

そう、とっても簡単に。

 

YouTubeでカットを覚える??

私が開催している美容師用ベーシックカット講習の参加者と話していて、私が衝撃を受けた話がありました。

 

会話の内容はこんな感じです。

 

小林誠:「〇〇さんは、今までどういう風にカットを覚えてきたんですか?」

カット講習参加者:「YouTubeを観て覚えました。」

小林:「え? ゆー・ちゅー・ぶっ!? 誰かにカットを教わったことは?」

参加者:「教わったことはありません。誰も教えてくれなかったので。」

小林:「でも、サロンではスタイリストとしてお客様を担当してるんでしょ?どうやってカットしてるの?」

参加者:「はい、お客様を担当してます。なんとなくカットして、あとはヘアアイロンで巻いたりして仕上げてます。」

小林:「マジ〜!? それじゃお客様がオーダーしたヘアスタイルにならないでしょ?」

参加者:「でもまぁヘアカラーして、アイロンで巻いちゃえば・・・それなりに・・・。」

小林:「このFlowersのカット講習でしっかり勉強してね。絶対に将来に役立つし、しっかり教えるからね。」

参加者:「はい、よろしくお願いします。」

 

これは実際にあった話で、私の作り話ではありません。

その参加者のサロンは、それなりに営業が成り立っているそうです。

 

この受講者さんは、自分に足りない部分があることを理解していて、カット講習に参加する行動力がある人でしたので、現在は立派にスタイリストとして働いています。

 

この件に関して、少し考えてみました。

 

 

美容師になるためには

美容師になるためには、美容専門学校に入り、そこで二年間、学科と実技を学びます。

その後、国家試験を受け、見事合格した場合、就職先のサロン(美容室)で美容師アシスタントとして働けます。

美容室では、美容師アシスタントとして美容業務の初歩、専門知識、サービス、おもてなしなど、美容師として必要なことを個々のサロンごとに学んで行きます。

これは料理人が、調理師学校を出ただけでは、美味しい料理が作れないし、お客様へのサービスやおもてなしができないのと一緒で、美容師もサロンへ就職してからが本当の意味での実践的な勉強となります。

 

さて、そこで「YouTubeでカットを覚えた」という事例が、なぜ起こるのでしょうか?

 

 

美容師の離職率

一つのサロンでのスタッフの平均勤続年数、、、というか、美容師の離職率の話になります。

厚生労働省によると、美容師の離職率(退職、またはサロンの移籍)は、

1年目で約50%

3年目で約80%

10年目で約92%

と発表しています。

 

美容師アシスタントとして、サロンに入店しても1年目で半分が辞めていきます。

アシスタント時代を経て、ほとんどの美容師がスタイリストになる3年目になると80%が同じサロンで働いていません。

 

これでは、いくらオーナーや店長がカットを教えると言っても限度があります。

美容室オーナーの中には、「色々教えてもどうせ辞めちゃうんだから、真剣に教えるのは時間の無駄だ。」とまで言い切る人もいます。

(もちろん、ほんの一部の人です)

 

しかし、見方を変えると、カットを覚えたい美容師アシスタントが、カットを覚えたくても覚えられない状況とも言えるかもしれません。

 

 

指導者の不在?

ヘアカットの技法は、一朝一夕に身に付くものではありません。

しかし、最近では、カットの練習方法や指導方法もとてもシンプルになり、簡単に身につける事ができます。

アシスタントが新卒で入店してから一年以内にスタイリストとしてデビューして、お客様の髪を担当するというサロンも多数存在します。

 

しかし、カットを真剣に覚えたいと思っている美容師アシスタントでも、自分一人で練習していてるなら、よっぽど自分を客観視できる人じゃない限り、技法はなかなか身に付くものではありません。

 

そのために良き指導者が必要となるのです。

それも指導方法や教育方法のノウハウを学んだ指導者が。

 

今は少子化の影響で美容師を目指す人が少なくなっています。

それと同時に、指導者側が「どうせすぐ辞めちゃうから」との理由で、真剣に人材育成に取り組まなければ、教える側と教わる側のバランスはますます崩れていきます。

 

YouTubeでカットを覚えること自体の善し悪しの話ではありません。

指導者の心の在処の問題です。

 

 

自分を大事にするということ

指導者といいますか、サロンのトップに立つ人間には決意が必要です。

その決意とは「スタッフを大事にできないと、お客様も大事にできない。」という決意です。

 

「お前、結婚なんかして仕事を続けられるのかよ。」

あるサロンの店長が、結婚することを報告した女性美容師に対して言った言葉です。

 

なぜスタッフを大事にできないのでしょうか。

それは自分を大事にしていないからです。

 

自分を大事にするって、どういうことかというと、

自分の周りに起こる現実はすべて自分の責任だと自覚することです。

 

あの人にこんな事をされた、あの人にこんな事を言われた。ではなくてね。

全ての現実は自分が創っているのです。

 

だから、自分を大事にしましょう。

自分に優しくするということは、自分に甘くすることではありません。

自分の創る現実に責任を持つということです。

 

 

今の時代はどんな技能でもシンプルに、簡単に身に付けられる時代です。

シンプルにと言っても、実際は自分が身に付けた技能を活かして、たくさんのパターンを瞬時に判断する能力が身に付かなければなりません。

そのためには継続がキーポイントになります。

「継続は力なり」という言葉の通り、継続することで、たくさんの応用が身に付きます。

そう、とっても簡単に。

 

 

世界が君を待っている。

それでは、また。

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